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 スリラン   平和教育 女子教育 

 スリランカ 

 平和を守る教育

 子どもたちが安心して暮らせる未来は、子どもたち自身が守らなければなりません。そのためには、広島・長崎・ビキニ・福島の悲劇を若い世代に伝えることが必要です。

 2015年の夏、外国から2万4千人の若者を招く広島・長崎ピースプログラムが実現しました。外務省は2010年に非核特使、2013年にユース非核特使を創設しました。広島出身の岸田外相は2015年のNPT再検討会議で「世界の政治指導者及の広島・長崎訪問」を訴えました。残念ながらこの案は否決されましたが、実現に向けた努力は今後も続きます。

 これは広島・長崎・ビキニ・福島だけの問題ではありません。丸木美術館(埼玉県東松山市)や第五福竜丸展示館(江東区夢の島)の見学をする。『おこりじぞう』『はだしのゲン』『トビウオのぼうやはびょうきです』の読み聞かせをする――など、首都圏の子どもたちと一緒にできることはたくさんあります。 

〔解説〕(鳥居)

●丸木美術館…丸木位里、俊夫妻が1950~82年にかけて「原爆の図」を描きました。終戦70年の2015年、「原爆の図」が渡米しました。ワシントン、ボストン、ニューヨークで6月から12月まで巡回展示されます。渡米したのは「幽霊」「火」「署名」「とうろう流し」「米兵捕虜の死」「からす」の6作品です。「米兵捕虜の死」は広島で被爆死した米兵捕虜が、「からす」は長崎の造船所で犠牲になった朝鮮人徴用工が描かれています。

●第五福竜丸…1954年3月1日、米国の水爆実験で被爆しました。9月23日に無線長の久保山愛吉さんが亡くなり、原水爆に対する国民の関心が高まりました。 福竜丸は老朽化のため、1967年に廃船となり、保存運動で復活しました。現在は江東区夢の島の第五福竜丸展示館に展示されています。エンジンは廃船後に他の船に搭載されましたが、その船は1968年に沈みました。そのエンジンは1996年に引き揚げられて展示館に並びました。

  

 M字型曲線

 日本では多くの女性が高校卒業・大学卒業時に就職します。しかし、結婚・出産の時期を迎えると(外での)仕事を辞めて、家事・育児に専念します。保育所や託児所がたりないため、仕事をあきらめる女性もいます。その結果、30歳~40歳の女性の労働力率が低くなり、グラフはM字型となります。

 子どもが小学校に入ると、やっと子育ての時間が減り、働く時間ができます。しかし、それはほとんどが非正規雇用であるため、時給千円以下、賞与なし、退職金なしで働かなければなりません。これは女性だけの問題ではありません。女性の賃金が低いということは世帯の所得が低いということです。そのような不利益を避けるため、結婚・出産をあきらめる女性も増えました。そのことが少子化に拍車をかけています。

 

 子どもの福祉と女性の権利

 少子化の解消のためには女性の社会的地位向上が不可欠です。子どもの福祉と女性の社会的地位向上は一体として進めるべきです。

 女性が30歳を過ぎても活躍できるように社会制度を整えることが必要です。それに加えて、女性一人ひとりの自立が必要です。社会の中で自分の役割を果たす「自立した女性」を増やすための教育が必要です。

 

 30%目標

 女子差別撤廃条約批准、男女雇用機会均等法制定から30年たちましたが、日本女性の自立は遅れています。国政選挙当選者に占める女性の割合は衆議院9・0%(05年)→11・3%(09年)→7・9%(12年)→9・5%(14年)、参議院21・5%(07年)→14・0%(10年)→18・2%(13年)で、あまり増えていません。

 「指導的地位に女性が占める割合を1995年までに30%以上、2000年までに50%以上にする」という国連ナイロビ将来戦略勧告は1990年に出されました。日本では03年に男女共同参画推進本部が「女性のチャレンジ支援策」で「30%」を掲げ、第2次男女共同参画基本計画(05年)、第3次基本計画(10年)でも継承されました。

 日本政府は「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする」ことを目標にしています。私たちは日本政府の「30%目標」を支持し、女子教育に力を入れます。

スリランカ各地で女子教育に力を入れてきました。

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